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インドネシア人は介護職に向いている?特徴や性格、働く上でのポイントを解説

  • 執筆者の写真: 干泥 信隆
    干泥 信隆
  • 15 時間前
  • 読了時間: 11分

インドネシア人材の採用や受け入れを検討する中で、次のような悩みを抱えていないでしょうか。


  • インドネシアの国民性が分からず採用の判断がつかない

  • イスラム教への配慮がどこまで必要なのか分からない

  • 受け入れたものの、指導やコミュニケーションに戸惑っている


こうした悩みは、インドネシアの国民性や宗教的な背景を正しく理解できていないことが原因であるケースが少なくありません。


本記事では、インドネシア人材が介護業界で注目される理由から、性格・宗教面での特徴、従事できる在留資格、受け入れ後に押さえておきたい実務的なポイントまでを解説します。

インドネシア人材の採用や育成を担当している方は、ぜひ最後までご覧ください。



介護業界でインドネシア人材が注目されている理由

介護業界で「インドネシア人材を採用したい」と考える事業所が増えていますが、その背景には日本とインドネシアの間で長年築かれてきた受け入れの実績があります。


まずは、インドネシア人材が介護現場で注目される理由を、数字や制度の面から確認していきましょう。


そもそもインドネシア人が日本で仕事をする主な理由

インドネシア人が日本で働く主な理由には、次のようなものが挙げられます。

  • 母国よりも高い収入を得て、家族に送金できる

  • 2008年のEPA(経済連携協定)発効以来、日本との受け入れの歴史が長く、就労の選択肢として定着している

  • 技能や日本語を学びながらキャリアを築ける


インドネシアは日本の介護分野と15年以上にわたる人的なつながりを持つ国であり、こうした背景が安定した人材供給にもつながっています。


インドネシア人を雇用するメリット

インドネシア人を雇用するメリットには、主に次のようなものがあります。

  • 人口の年齢構成が若く、生産年齢人口の厚みがあるため、長期的に活躍してくれる人材を確保しやすい

  • 家族や地域のつながりを大切にする国民性で、チームで支え合う介護の仕事との相性がよいと評価されることが多い

  • EPAをはじめとした受け入れの歴史が長く、日本での就労・生活に関するノウハウが送り出し側にも蓄積されている

こうした背景から、長期的な戦力として活躍が期待できる点が大きな魅力です。


日本で働くインドネシア人介護人材の数

特定技能「介護」分野では、インドネシア国籍が国籍別で最多水準を占めており、受け入れ人数はすでに1万人を超えています


技能実習でも2017年に介護職種が追加されて以降、インドネシアからの受け入れが年々広がっており、今後も主要な送り出し国のひとつであり続けると見られています。


インドネシア人(技能実習生)の給与相場は?

技能実習生の給与は、国籍にかかわらず「日本人が従事する場合と同等以上の報酬」とすることが法律で定められており、地域別最低賃金を下回ることは認められていません。


目安として額面月20万円前後とされることが多いものの、寮費や食費などが控除されるため、手取り額は事業所によって差があります。採用時には控除項目も含めた給与体系を候補者にきちんと説明しておくことが、入社後のトラブル防止につながります。


インドネシア人が介護職に従事できる4つの在留資格

インドネシア人が介護職として働くための在留資格は、主に4つに整理できます。それぞれ目的や取得要件、在留期間が異なるため、まずは表で全体像を確認しておきましょう。

在留資格

主な目的

主な要件

在留期間

EPA介護福祉士候補者

国家資格取得を目指す(インドネシアはEPA対象国のひとつ)

相手国政府による選考、来日後の研修

資格取得前は最長4年

技能実習

技能移転による国際貢献

技能実習計画に基づく実習

最長5年

特定技能1号

人手不足分野での就労

技能評価試験・日本語試験(技能実習2号修了で免除)

通算5年

在留資格「介護」

介護福祉士資格を活かした長期就労

介護福祉士の国家資格取得

上限なし


介護福祉士の国家資格を取得すれば、在留資格「介護」への変更により期間の上限なく働き続けられるため、EPAや技能実習・特定技能で来日した人材にとっても、長期的なキャリアの到達点になります。


インドネシア人の性格や国民性に見られる5つの特徴

インドネシア人材と働くうえでは、性格や国民性の傾向を知っておくと、コミュニケーションの行き違いを防ぎやすくなります。

介護現場でよく見られる特徴は、主に次の5つです。

  • 温厚で協調性が高い

  • 家族との結びつきが強い

  • 年長者への敬意が強い

  • 人前で注意されることを苦手とする

  • 時間感覚が独特

約300もの民族が暮らす多民族国家のため、あくまで傾向として参考にしてください


温厚で協調性が高く、チームケアに向いている

インドネシアでは相互扶助の精神が根付いており、周囲と協力しながら物事を進めることを大切にする人が多いといわれています。


穏やかで人当たりのよい人柄は、チームで利用者を支える介護の仕事と相性がよいとされ、現場では「輪を乱さず協調して動いてくれる」という声も多く聞かれます。


家族との結びつきが強く、助け合いの精神が根付いている

インドネシアでは家族や地域のコミュニティを大切にする価値観が根付いており、離れて暮らす家族への仕送りを目的に来日する人も少なくありません。


この家族を大事にする姿勢は、利用者やその家族に寄り添う介護の仕事にも自然と発揮される傾向があります。長期休暇での帰省を希望するケースも多いため、事業所側での休暇制度の理解も欠かせません。


年長者への敬意が強く、上下関係を重んじる

インドネシアの文化では年長者や目上の人への敬意を示すことが重視されており、上司や先輩の指導を素直に受け入れる人が多いといわれています。


この姿勢は利用者への丁寧な接し方にもつながりやすいため、高齢者介護の現場では評価される特徴のひとつです。一方で、意見や疑問があっても遠慮して言い出せないことがあるため、事業所側から積極的に声をかける工夫も大切です。


人前で注意されることを苦手とする繊細さ

インドネシアの文化では、人前で叱られたり注意されたりすることに強い抵抗を感じる人が多いといわれています。


大勢の前での指摘はプライドを傷つけ、モチベーション低下につながりかねないため、指導は個別の場を設けて行うことが望ましいといえます。ただし遠回しすぎる伝え方では意図が伝わらないこともあるため、後述する「1対1で具体的に伝える」指導法が効果的です。


時間感覚が独特で、計画的な進行には工夫が必要

インドネシアには「ジャム・カレット(ゴムの時間)」と呼ばれる、状況に応じて時間が伸縮するという考え方が浸透しているといわれています。


日本の介護現場で求められる分刻みのスケジュール管理とはギャップが生じやすいため、リマインドの仕組みや余裕を持った時間設定など、事業所側での工夫が必要になります。


宗教に関する特徴や配慮が必要なポイント

インドネシアは人口の約9割をイスラム教徒が占める、世界でもっとも多くのムスリム人口を抱える国です。介護事業所として配慮したいポイントは、主に次の3つです。

  • 1日5回の礼拝時間の確保

  • ラマダン(断食月)中の業務量の調整

  • 豚肉・アルコールを含む食事やヒジャブ着用への配慮

ただし全員が同じように信仰を実践しているわけではないため、一人ひとりの状況を確認しながら、必要な配慮を無理のない範囲で行うことが大切です。


1日5回の礼拝時間への配慮

イスラム教徒には、夜明け・正午・午後・日没・夜の1日5回、決まった時間に礼拝を行う習慣があります。


1回あたり5〜10分程度で済むケースが多いため、休憩時間の一部を礼拝に充てられるよう配慮したり、清潔なスペースを用意したりするだけでも、働きやすさは大きく変わります。

また、お昼の休憩時間などでまとめてお祈りを行っていただくケースも多くありますので、そこまでシフトへの影響はありません。


なお、礼拝の頻度や方法には個人差があるため、事前に本人と相談しておくと安心です。


ラマダン(断食月)中の業務調整

イスラム暦に基づくラマダン(断食月)の期間中、多くのイスラム教徒は日の出から日没まで飲食を断ちます。


空腹や睡眠不足で体調を崩しやすくなるため、この期間は無理のない業務量に調整する配慮が求められます。日没後の食事の時間に合わせて休憩を取れるようにするなど、事業所ごとに柔軟な対応を検討しておくとよいでしょう。


多くの事業所では夜勤勤務をメインにしたり、入浴介助は外介助のみにするなど配慮されるケースが多いです。


ヒジャブ・食事における禁忌(豚肉・アルコール)

イスラム教徒の中には、次のような配慮を大切にしている人もいます。

  • 頭髪を覆うヒジャブの着用(介護の制服と組み合わせられるよう事前の相談が安心)

  • 豚肉やアルコールを含む食品を避けること

  • 調理器具・食器を豚肉と分けて使うことへのこだわり

職場での食事会や差し入れの際には成分を確認できるようにしておくことが望ましい配慮です。


すべての人が同じ程度に実践しているわけではないため、本人の希望を確認しながら対応することが基本になります。


日本語力・コミュニケーション面での特徴

インドネシア人材の多くは、来日前に日本語学校やEPA・技能実習の研修課程で一定期間、日本語を学んでから就労を始めます。


発音やアクセントが比較的日本語に近く、習得のハードルが低い言語のひとつとされています。


一方で、敬語や介護特有の専門用語、方言交じりの会話は聞き取りにくいと感じる人も多いため、指導の際はやさしい日本語を意識し、専門用語には都度補足を加えると理解が深まります。


介護事業所が受け入れ後に押さえておきたいポイント

インドネシア人材の性格や宗教的な背景を理解したうえで、実際に受け入れる事業所が現場で工夫できるポイントは、主に次の4つです。

  • 指導は1対1で、具体的な言葉で伝える

  • スケジュール管理はリマインドと余裕を前提に組む

  • 宗教行事・帰省への配慮でエンゲージメントを高める

  • 従業員がスキルアップできる環境を用意する

日々のマネジメントに落とし込むことで、定着率や本人のモチベーションは大きく変わります


指導は1対1で、具体的な言葉で伝える

前述の通り、人前で注意されることに強い抵抗を感じる人が多いため、指導や注意は個別の場を設けて行うことが基本です。


「なんとなく」「察してほしい」という曖昧な伝え方ではなく、次に何をすればよいかを具体的な言葉で伝えることが、誤解や萎縮を防ぐポイントになります。できている点も具体的に褒めることで、信頼関係を築きやすくなります。


スケジュール管理はリマインドと余裕を前提に組む

時間感覚の違いから、日本ほど分刻みの管理に慣れていないケースがあるため、シフトや業務予定は前日・当日にリマインドする仕組みを取り入れると安心です。


あらかじめ余裕を持ったスケジュールを組んでおくことで、多少のずれが発生しても現場が混乱しにくくなります。慣れるにつれて日本の時間感覚に適応していく人も多いため、根気強く伝え続けることが大切です。


宗教行事・帰省への配慮でエンゲージメントを高める

礼拝やラマダンへの配慮に加えて、断食明けの大祭(レバラン)の時期に帰省を希望する人も多く見られます。


こうした宗教行事や家族との時間を尊重する姿勢を見せることが、本人の会社への信頼や定着につながる重要な要素です。休暇取得のルールをあらかじめ明確にしておくと、事業所側も計画的に対応できます。


従業員がスキルアップできる環境を用意する

技能実習や特定技能で来日した人材にとって、介護福祉士の資格取得は在留資格「介護」への移行にもつながる大きな目標です。


事業所側で用意しておきたい環境としては、次のようなものが挙げられます。

  • 資格取得までのロードマップを本人と共有する

  • 学習時間を確保できるシフト調整

  • 気軽に相談できる窓口の設置

学びやすい環境を用意することが、長期的な戦力化と定着率の向上につながります


Sakulaでは、外国人介護士に特化した実務者研修を通じて、やさしい日本語での指導や母国語サポートを交えながら、資格取得までの学習をサポートしています。


まとめ:インドネシア人材の特徴を理解し、介護現場に合った受け入れ体制を整えよう

インドネシア人材は、温厚で協調性が高く、家族や年長者を大切にする国民性を持ち、介護の仕事と相性がよいとされる一方、イスラム教に基づく礼拝やラマダンへの配慮、時間感覚の違いへの理解も欠かせません。


指導は1対1で具体的に、スケジュールは余裕を持って管理するなど、日々のマネジメントに落とし込むことが定着への近道になります。


とはいえ、性格や宗教文化への配慮に加え、日本語教育や資格取得までのサポート体制を事業所だけで整えるのは簡単ではありません。


Sakulaでは、外国人介護士に特化した実務者研修を通じて、介護福祉士取得までの学習・実務経験の積み方をサポートしています。詳しくは外国人向け実務者研修ページをご覧ください。

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